通常の「シムソンの定理」と、円に内接する四角形、五角形の場合の定理を以下に示しますが、一般の多角形の場合も、帰納的に同様に成立します。
定理(シムソン) 円に内接する僊BCと円周上に点Pがあるとする。点Pから直線BC,CA,ABへ下ろした垂線の足を点D,E,Fとすると、これら3点D,E,Fは同一直線上にある。この直線を点Pの僊BCに対するシムソン線という。 定理(四角形) 円に内接する四角形ABCDと円周上に点Pがあるとする。点Pの傳CD、僊CD、僊BD、僊BCに対するシムソン線(合計4本の直線)へ点Pから引いた垂線の足(合計4個の点)は同一直線上にある。この直線を点Pの四角形ABCDに対するシムソン線という。 定理(五角形) 円に内接する五角形ABCDEと円周上に点Pがあるとする。点Pの四角形BCDE、四角形ACDE、四角形ABDE、四角形ABCE、四角形ABCDに対するシムソン線(合計5本の直線)へ点Pから引いた垂線の足(合計5個の点)は同一直線上にある。この直線を点Pの五角形ABCDEに対するシムソン線という。 |
円に内接する四角形に対するシムソンの定理を図1に示しました。水色の円周上に4点A,B,C,Dと点Pがあります。点Pから6本のオレンジ色の細い線へ垂線(紫色の細い線)を下ろすと、これらの6個の点は、4つのシムソン線(えんじ色の線)上にあります。さらに、4つのシムソン線へ下ろした垂線(黄色の細い線)の足が黄緑色の直線上に並んでいますね。この直線が四角形ABCDに関するシムソン線です。
図1の四角形ABCDの頂点A,B,C,Dと点Pのどれかを左クリックしながらドラッグするとその点が移動します。点が移動しながらも、定理の美しい性質はいささかも崩れず、乱れません。
図1
私は、この定理のとても簡単な証明を見つけました。複素数の2,3行の計算でその本質が分かります。この自画自賛のすごい証明をいずれ紹介しようと思います。