垂線の不思議(その3)

垂線の不思議(その1)」と「垂線の不思議(その2)」では、同一円周上にある4点以上の点の組が多数存在することを紹介してきました。実は、同一円周上の4点以上の組が2つ連続すると、平行線が現れ(「連続する共円条件の不思議」を参照)。それゆえ、「垂線の不思議(その1)」で提示した図からも多くの平行線の組が見つかることが期待できます。まずは、提示した初めの図1−1をここでも再掲しておきましょう。

テーマ図1−1の定義を復習します。三角形ABCの各頂点から、各辺へ垂線を下ろします。3つの垂線の交点を垂心といい、Hで表します。垂線の足Dから辺CA,ABへ垂線を下ろしその足をP,Q、垂線の足Eから辺AB,BCへ垂線を下ろしその足をR,S、垂線の足Fから辺BC、CAへ垂線を下ろしその足をT,Uとおきます。さらに、直線FUと直線ERの交点をL、直線FTと直線DQの交点をM、直線DPと直線ESの交点をNとおきます。

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図1−1

図1ー1には合計16個の点があります。この中から2点を適当に選んで直線を引くことも許すと、「互いに平行な直線の組はどれくらい見つかるか?」を問題にしています。 まずは、定義から自明な次の直線の組がみつかるでしょう。

(1)の3つの直線は定義から全て辺BCに垂直なので、互いに平行です。下図3−1において、これら平行な3直線を黄色で図示しています。同様に、(2)の3つの直線は辺CAに垂直、(3)の3つの直線は辺ABに垂直ですから、それぞれ、互いに平行であることが分かります。これら平行な3本の直線の組を、それぞれ青色、緑色で図3−1に図示しました。

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図3−1

次の平行線の組は共円条件を満たす4点の組が連続することにより証明できます。

(4)は、四角形RFEUと四角形FBCEが同一円周上にあることにより示されます。証明を示しておきます。

(証明) 四角形RFEUが同一円周上にあるから、であり、四角形FBCEが同一円周上にあるから、である。よって、により同位角が等しいので、直線RUと直線BCの平行が証明された。

同様に、四角形TDFQ、四角形DCAFが同一円周上にあることから、(5)が証明でき、四角形PEDS,四角形EACDが同一円周上にあることから、(6)が証明できます。下図3−2において平行な直線の組を同色で表しています。つまり、(4)の平行線を青色、(5)の直線を赤色、(6)の直線を緑色で図示しました。

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図3−2

同様の方法で証明できる平行線が、さらに存在します。三角形ABCの外接円を考え、頂点A,B,Cにおける外接の接線をa、b、cとおきましょう。すると、次の平行な直線の組が見つかります。

(7)、(8)、(9)の証明には接弦定理を用いますが、同一円周上の4角形を組み合わせを考えることにより、直線の平行が証明できる、という点で(4)、(5)、(6)の証明とほぼ同様といえます。

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図3−3

図3−3において、三角形の外円を緑の円で表しました。平行である3つの直線の組(7)を黄色で、(8)を濃い緑色で、(9)をオレンジ色で図示しました。

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