平面図形の不思議 > 外心三角形


外心三角形の不思議(その1)

先日、「外心三角形」なるものを考えてみました。もしかしたら、既に誰かが定義していて、その性質などの研究もあるのかもしれませんが、私は聞いたことがなかったので、勝手に命名させていただきました。
定義 僊BCと、その内部、あるいは外部の点Pに対して、傳PC,僂PA、僊PBの外心をそれぞれO1,O2,O3とする。これらの点を頂点とする三角形(儖1O2O3)を、「外心三角形」と呼ぶ

点Pの位置により、外心三角形は様々に変化するようです。点Pが、垂心、外心、内心、傍心、重心にあるときに見つけた図形的な性質、等角共役点との関係などを、何回かに分けて紹介してゆくつもりです。

僊BCの垂心Hに対する外心三角形儖1O2O3について次の(1)から(3)が成立する。
(1) 儖1O2O3は、僊BCと合同で、垂心Hと外心Oの中点について互いに点対称の位置にある。
(2) 儖1O2O3の垂心、外心は、それぞれ僊BCの外心O、垂心Hに一致する。
(3) 僊BCと儖1O2O3は共通の9点円をもつ。さらに、僊BCの3辺、儖1O2O3の3辺、及び、その共通の9点円すべてに同時に接し、垂心Hと外心Oを焦点にもつ2次曲線(楕円または双曲線)が存在する。

ただし、(3)の結論については、すでに、「三角形ABCの3辺とその9点円に接し、垂心H、外心Oを焦点にもつ2次曲線が存在する」ことが知られていて、たまたま、この2次曲線が儖1O2O3にも接するというだけのことで、知られている事実以上のものではありません。

次に(1)、(2)の性質をcinderellaの図で確かめてみましょう。次の図1がその図です。僊BCの頂点のどれかを左クリックしながらドラッグすると、図形を動かすことができます。ご覧の通り性質(1)と(2)が成り立っている様子が分かります。僊BCの頂点から対辺への垂線は、儖1O2O3の辺の垂直2等分線であり、僊BCの辺の垂直2等分線は、儖1O2O3の頂点から対辺への垂線となり、役割が逆転しています。したがって、2つの三角形の間で、垂心、外心の役割がちょうど逆転しています。

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図1

図が複雑になるので、性質(3)を確認する図形を、次の図2に分けて示します。

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図2

外心の外心三角形の性質については、「外心三角形の不思議(その2)」で紹介しましょう。

外心三角形の不思議(その2)

外心三角形とは、私が勝手に定義し命名した三角形です。「外心三角形の不思議」シリーズでは、これについて紹介しています。

まず、「外心三角形」を次のように定義します。

定義 僊BCと、その内部、あるいは外部の点Pに対して、傳PC,僂PA、僊PBの外心をそれぞれO1,O2,O3とする。これらの点を頂点とする三角形(儖1O2O3)を、「外心三角形」と呼ぶ

「外心三角形の不思議(その1)」では、点Pが垂心の場合について調査しました。今回(その2)では、点Pが外心の場合について調査します。

僊BCの垂心をH、外心をO、頂点A,B,Cから対辺への垂線の足をそれぞれ点D,E,Fとおきましょう。僖EFを僊BCの”垂足三角形”といいます。(”垂心三角形”と記述している文献もあります。)

僊BCの外心Oに対する外心三角形儖1O2O3について次の(1)から(3)が成立する。
(1) 儖1O2O3は、僖EFと相似で、2つの三角形の対応する辺どうしは互いに平行である。したがって、相似の中心がある。
(2) 儖1O2O3の内心は、僊BCの外心Oに一致する。(僖EFの内心が、僊BCの垂心Hに一致することは有名である。)
(3) (1)の相似の中心をSとおくと、儖1O2O3の外心、内心(点O)、僊BCの垂心H、そして点Sは、僊BCのオイラー線上にある。

図1の僊BCの頂点A,B,Cのどれかを左クリックしながらドラッグすると、図形が変形し、上の性質(1)(2)(3)を確認できます。図の中で、儖1O2O3の内部を緑色で塗り、僖EFの内部を紫色で塗っています。2つの三角形の相似の中心を点S、儖1O2O3の外心をPで表し、(3)の4点が通る一直線をオレンジ色で表示しています。

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図1

さらに、調査すると、外心の外心三角形は、接線三角形、円足三角形とも関係があることが分かってきました。

僊BCの外接円に対する点A,B,Cにおける接線で囲まれた三角形を儷VWとします。(この三角形を”接線三角形”といいます。)そして、僊BCの頂点A,B,Cから対辺への垂線と僊BCの外接円との交点を頂点とする三角形を儉MNとします。(この三角形を”円足三角形”といいます。)これと、既に図1で示している僖EF(”垂足三角形”)と主人公の”外心三角形”を合わせて、図2に図示しました。

その結果次のような性質が分かります。図2をご覧になると、状況が分かりやすいでしょう。

僊BCの外心Oに対する外心三角形儖1O2O3について次の(4)から(6)が成立する。
(4) 儖1O2O3は、僖EF、儷VW、儉MNと相似で、4つの三角形の対応する辺どうしは互いに平行である。
(5) 儖1O2O3と儷VWの相似の中心は点O(僊BCの外心)にあり、その相似比は1:2である。僖EFと儉MNの相似の中心は点H(僊BCの垂心)にあり、その相似比は1:2である。儷VWと儉MNの相似の中心と儖1O2O3と僖EFの相似の中心は等しい((1)で定義した点S)。
(6) 儷VWの外心、儖1O2O3の外心、僊BCの外心O、垂心H、相似の中心Sは、僊BCのオイラー線上にある。儷VWの外心をQ、儖1O2O3の外心をPとおくと、Pは線分QOの中点である。

このうち、幾つかの結果は既に上で述べた(1)(2)(3)に重複し、儖1O2O3に関すること以外は知られている結果です。それでも、たくさんの三角形が関わりながら調和している姿には驚いてしまいます。

図2の三角形ABCの頂点A,B,Cのどれかを左クリックしながらドラッグすると、図形を変形できます。

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図2

外心三角形の不思議(その3)

外心三角形とは、私が勝手に定義し命名した三角形です。「外心三角形の不思議」シリーズでは、これについて紹介しています。

まず、「外心三角形」を次のように定義します。

定義 僊BCと、その内部、あるいは外部の点Pに対して、傳PC,僂PA、僊PBの外心をそれぞれO1,O2,O3とする。これらの点を頂点とする三角形(儖1O2O3)を、「外心三角形」と呼ぶ

外心三角形のシリーズで、「その1」では、点Pが垂心の場合について調べ、「その2」では、点Pが外心の場合について調べました。今回、「その3」では、点Pが内心、あるいは傍心の場合についての結果を紹介します。

僊BCの内心をI、3つの傍心をIa,Ib,Icとおきましょう。さらに、僊BCの内心Iに対する外心三角形の頂点(すなわち、傳IC,僂IA,僊IBの外心)をO1,O2,O3とし、傍心Ia,Ib,Icに対する外心三角形の頂点をO4,O5,O6とおきます。(図1を参照のこと)

より詳細に述べると、傳IcCの外心と傳IbCの外心を同一点O4、僂IaAの外心と僂IcAの外心を同一点O5、僊IaBの外心と僊IbBの外心を同一点O6としています。さらに、傳IaCの外心は点O1、僂IbAの外心は点O2、僊IcBの外心は点O3に一致するので、内心、傍心の外心三角形は合計4つありますが、それらの頂点は2点ずつが同一となるため、O1からO6までの6点となります。(図1を参照のこと)

僊BCの内心Iに対する外心三角形儖1O2O3、傍心に対する外心三角形儖1O4O6、儖2O5O4、儖3O6O5について次の(1)から(3)が成立する。
(1) 僊BCの内心、傍心の外心三角形の頂点O1、O2、O3、O4、O5、O6は、僊BCの外接円上に位置する。
(2) 僮O2O3≡儖1O4O6、僮O3O1≡儖2O5O4、僮O1O2≡儖3O6O5が成立し、これら互いに合同な図形の対応する辺どうしは平行である。

図2に、僊BCの内心、傍心に対する外心三角形を示しました。頂点A,B,Cのどれかを左クリックしながらドラッグすることにより、図形を変形できます。内心、傍心の外心三角形の頂点が、外接円(えんじ色の円)上に並んでいます。また、(2)の互いに合同な三角形を同色(青色、緑色、紫色)で内部を塗り分けています。内心の外心三角形儖1O2O3を3つの三角形に分解すると、傍心の外心三角形と合同になるところがオシャレですね。

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図1

ただし、この結論は「内心、傍心と外接円の間の美しい関係(その2)」で述べた幾つかの性質とほとんど同じものです。しかし、内心、傍心の4つの外心三角形が、その頂点をきれいに円周をなしているという性質は、私にとってちょっとした発見でした。

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