平面図形の不思議 > ミケル点とミケル円


ミケル点とは

今回のテーマは、ミケル点です。なかなか美しく、印象深い点です。


まず、「完全四辺形」という重要な図形を定義しましょう。


どの2本も平行でなく、どの3本も共通の交点をもたない4本の異なる直線、および直線どうしの6個の交点からなる図形を完全四辺形という。さらに、その4本の直線を完全四辺形の辺、直線どうしの交点(合計6点)を完全四辺形の頂点という。

さて、ミケル点とは次の点のことです。


定理 完全四辺形4本の辺のうち、3つの辺から決まる三角形が4通り存在する。これら4つの三角形の外接円は、共通の交点をもち、その交点をミケル点という。

4つの三角形の外接円が共通の交点をもつことは証明が必要なことですが、ここでは下の図で確認するだけにします。


完全四辺形の頂点のうち、点A,B,C,D,Eの5点はマウスで動かせます(左クリックしながらドラッグ)。完全四辺形の形がどのように変形しようとも、4つの外接円は常に点Mで交わっています。

















Javaをインタラクティブ作図用に使えるようにしてください。

さらに、ミケル点と4つの外接円の中心(外心)の並びかたについて次の性質が知られています。


定理 完全四辺形4本の辺のうち、3つの辺から決まる三角形が4通り存在する。これら4つの三角形の外心とミケル点(計5つの点)は同一円周上に存在する。

これも下の図で確認できます。

















Javaをインタラクティブ作図用に使えるようにしてください。

ミケル円とは

今回は、ミケル円について説明します。ミケル円はミケル点から定義されるものなので、まだミケル点をご存知ない方は、前回の記事「ミケル点とは」を御覧になっておいてください。


早速、ミケル円の定義を説明します。


定義 どの2本も平行でなく、どの3本も共通の交点をもたない5本の異なる直線があるとする。これら5本の直線から4本選んで定まる完全四辺形が5通り存在するので、ミケル点も5個存在する。このとき、これら5個のミケル点は同一円周上に存在することが証明でき、この円のことをミケル円という。

かなり複雑な命題ですよね。cinderellaでミケル円の図を作成してみたのですが、やはり複雑で分かりにくい図になってしまいました。


図について補足しておきます。濃い赤線が、異なる5本の直線を表します。3本の直線から定まる三角形の外接円(黄色の円)が10個存在し、それらの間の交点がミケル点(水色の点)でした。今回はミケル点が5個存在し、これらが同一円周上(水色の円)に並んでいることが命題の主張でした。そして、この水色の円がミケル円の定義となるわけです。


5本の直線どうしの交点(赤色の点)のうち、点A,B,C,D,E,Fのどれかを左クリックしながらドラッグすると変形できます。変形してもなお、水色の5個のミケル点がきれいに水色のミケル円上に並んでいることが分かりますか。

















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ところで、ミケル点を定義する4つの円の中心とミケル点自身(計5個の点)が同一円周上に乗っていることは、既に前回の記事「ミケル点とは」で紹介しました。紛らわしいですが、「ミケル円」とは異なる円なので、ここでは「中心円」と呼ぶことにしましょう。

今回のケースでは、ミケル点が5点あるために、中心円も5つ存在します。この5つの中心円と「ミケル円」とはどのような関係にあるのでしょうか。


実は、この5つの中心円は、ある1点で交わります。この点のことを「クリフォード点」といいます。しかも、このクリフォード点は、ミケル円の上にも存在するのです。


あまりに複雑です。図を作ってみたのですが、ますます複雑で分かりにくいと思います。


先ほどの図に、5個のミケル点を定義する10個の円の中心を暗い緑の点として加えました。この中心とミケル点とがオレンジ色の中心円を定義します。すると、5つの中心円(オレンジ色の円)がちょうど1点で交わります。これをやや大きめの青色の点Rとして図示しました。この青色の点Rがクリフォード点です。そして、この青色の点Rは、ミケル円(水色の円)の上にあることが確認できますね。


たくさんの円や点で見にくくなっているので、少し図形を変形した方がよいかもしれません。図の赤色の点のうち、点A,B,C,D,E,Fをマウスで動かすことができます。

















Javaをインタラクティブ作図用に使えるようにしてください。
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